雌の鼠径ヘルニア(犬)

今回は鼠径ヘルニアで手術した症例を紹介します。

下腹部の乳腺が腫れているということで来院しました。

腫れている場所を超音波で確認すると腸が出ていることがわかりました。

ゆっくり押してあげると腸はお腹の中に戻って腫れは無くなりました。

鼠径ヘルニアが疑われました。

鼠径ヘルニアはヘルニア輪が小さいと飼い主さんが気づかないこともあります。

しかし今回のように大きい場合は腸や膀胱、子宮などが出てくることがあります。

それらが出てきて嵌頓すると命に関わることになります。

今回の症例は腸が出てきていたため、早めに手術した方が良いと考えられましたので

手術を行いました。

青枠;鼠径ヘルニアの部分です。押してあげるとへっこみますが、時間が経つとまた出てきます。
*赤枠;ヘルニア嚢の部分です。この膜の中側に腸が出てくるようになっています。

*赤枠;先ほどのヘルニア嚢を切開したところです。
*赤枠;周囲の筋肉や靭帯などを含めて縫合しました。
    重要な動脈や静脈、神経も出てきているのでそれらを絞扼しないように気をつけて縫合をしました。

症例は術後3ヶ月ほど経過していますが、特に再発もなく元気に過ごしています。

同じような症状でお困りの方は
あわの動物病院(岐阜市岩崎332-1)までご相談ください。
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