皮膚の肥満細胞腫(猫)②

今回は、耳介にできた猫の肥満細胞腫の症例を紹介します。

2週間ぐらい前から耳掃除をすると左耳から出血するということで来院しました。

確認すると左耳の耳介に5mm程度の赤いできものがありました。

注射の針を刺して顕微鏡で細胞を確認すると肥満細胞という細胞がたくさん取れており

肥満細胞腫が疑われました。

猫の肥満細胞腫だと悪性度が低いものが多いですが、細胞を見ると核の大小不同が少し見られたので

腫瘍より2mmぐらい横に距離をとり、深さは軟骨も一緒にとることにしました。

一般身体検査や超音波検査では明らかに転移している所見はありませんでした。

赤枠;肥満細胞腫です。耳の内側にあり5mmぐらいの大きさです。
切除した肥満細胞腫です。2mm程度距離をとって切除しています。

病理検査は皮膚の肥満細胞腫(高分化型)と診断されました。

高分化型の肥満細胞腫は一般的に良性の挙動をとることが多いので外科切除後は特に抗がん剤などは行わずに経過観察としています。

この症例も切除後は特に大きな問題はなく元気に過ごしています。

同じような症状でお困りの方は
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